
うちはマンションだし、頑丈だから避難所に行かなくても大丈夫だよね?



建物は無事でも、実は「エレベーター停止」と「断水」が原因で、自宅が陸の孤島になってしまうリスクがあるんです。
マンションは、事前の備えさえあれば「最高の避難所」になります。しかし、知識ゼロで被災すると、避難所へ行くよりも過酷な生活になることも。高層階ならではの落とし穴と、今すぐやるべき対策をまとめました。
マンション在宅避難、最大の壁は「ライフラインの停止」
マンションは、電気が止まった瞬間に「住居」としての機能が激変します。特に警戒すべきは以下の3点です。
1. エレベーター停止による「垂直の孤立」
停電や地震の揺れを感知すると、エレベーターは即停止します。もし10階以上の部屋に住んでいたら、階段での上り下りは1日1往復が限界でしょう。外へ食料や水を買い出しに行くのは、物理的に不可能になります。
2. 電動ポンプ停止による「一斉断水」
多くのマンションは、屋上の受水槽へ電気ポンプで水を汲み上げています。つまり、停電=即断水です。蛇口をひねっても水が出ない生活が、電気が復旧するまで続きます。
3. 下水管の破損による「トイレ使用禁止」
建物が無事に見えても、地中の排水管が壊れている場合があります。その状態で上の階の人がトイレを流すと、下の階で汚水が溢れ出すという悲劇が起こります。マンションでは「確認ができるまで流さない」が鉄則です。


マンション在宅避難を支える「3つの必須アイテム」
「一歩も外に出られない」状況を想定し、家の中の備えを完璧にしましょう。
1. 非常用トイレ(最低1週間分×人数)
マンション防災において、食料よりも優先順位が高いのが「トイレ」です。
「水が出ないなら、お風呂の残り湯で流せばいい」と思っていませんか?実はこれ、マンションでは絶対にNG。下水管の破損状況がわからないまま流すと、階下への浸水被害を引き起こし、大きなトラブルに発展します。 防臭力の高い『BOS(ボス)』などの非常用トイレを、1人1日5回×7日分は必ずストックしておきましょう。
2. 水の備蓄(飲料水+生活用水)
給水車が来ても、20リットルのポリタンクを持って階段を10階まで上がるのは、もはや苦行です。
以前の記事「家庭の防災備蓄はどれくらい必要?」でも解説した通り、水は1人1日3リットルが目安です。 「重いものこそネットで玄関まで」を合言葉に、15年保存などの長期保存水をクローゼットの奥に眠らせておきましょう。
3. 家具転倒防止器具(ネジ止め不要タイプ)
マンション、特に高層階は地上よりも「大きく、長く」揺れます。
「災害用の突っ張り棒って、見た目が事務的でインテリアに合わないから嫌だな……。」 そう思う方にこそ、最近の『目立たない、でも強力な』固定器具を選んでほしいんです。 普段はお気に入りの家具を美しく見せつつ、いざという時は自分や家族の避難経路をしっかり守ってくれます。



実は私自身、10階建てマンションの最上階で震度6弱を経験しました
その時、衝撃的だったのが「階数による被害の差」です。1階に住むママ友の家は、物が一つも落ちない「ノーダメージ」だったのに対し、最上階の我が家は大惨事。改めて、マンション上層階のリスクを思い知らされました。
幸い、我が家はネジ止め不要の器具で家具を固定していたので、大型家具が倒れてくることはありませんでした。でも、何も対策をしていなかった隣の部屋の方は、ガラスの食器棚が倒れてしまい、床一面が割れた食器で埋まって大変な思いをされたそうです……。
「うちは低層マンションだから」と油断するのは禁物です。特にお気に入りの家具や食器を守るためにも、家具固定だけは絶対に済ませておきましょう。
【0円でできる】マンション住まいが今すぐやるべきこ
お金をかけずに、今すぐできることもたくさんあります。
- ハザードマップの再確認: 浸水リスクがないか、在宅避難が可能なエリアか調べましょう。
- ベランダの避難ハッチを確認: 避難ハッチ(ハシゴ)の上に、重い植木鉢や物置を置いていませんか?
- ご近所さんへの挨拶: 災害時、エレベーターが止まった時に助け合えるのは、一番近くに住むお隣さんです。



「階段での移動、本当にしんどいですよね…!」
被災時、同じ思いをしている階下や隣の方々と分かち合えたことで、どれだけ救われたか分かりません。
まとめ:マンションは「備え」があれば最強の避難所
プライバシーが確保され、いつものお布団で寝られる。これは、被災生活において最大のメンタルケアになります。
災害専用のグッズを買い込むのではなく、「普段からお気に入りのものに囲まれ、それが結果的に自分を助けてくれる」。そんな心地よい防災スタイルを目指してみませんか?

