366日のドラマ第5話が放送されました。第4話の予告で告知されていた遥斗の障害は「高次脳機能障害」であることがわかりました。高次機能障害と高次脳機能障害の違いについて、詳しく解説していきます。また、今回判明した「高次脳機能障害」の、遥斗の症状と今後の考察についても詳しく解説していきます。
ドラマ366日 遥斗を襲った高次脳機能障害とは
まずは、遥斗の障害は「高次機能障害」ではなく、「高次脳機能障害」であることがわかりました。
こちらの記事では、「高次機能障害」と仮定して症状と考察を重ねてきました。「高次機能障害」と「高次脳機能障害」は、名前が酷似していますが、全く違うものです。以下に「高次脳機能障害」についてまとめてみました。
高次脳機能障害とは
高次脳機能障害(こうじのうきのうしょうがい)は、脳の高次機能に障害がある状態を指します。これには、認知機能(記憶、言語、注意、思考能力)、社会的行動(社会的判断、適応能力)、実行機能(計画、組織、行動の調整)などが含まれます。この障害は、脳損傷、疾患、神経変性疾患などさまざまな原因によって引き起こされます。例えば、以下のようなことが原因で引き起こされることがあるようです。
- 脳損傷: 脳損傷は、外傷、脳卒中、脳外科手術、またはその他の事故によって引き起こされることがあります。脳の特定の部位が損傷を受けると、その部位の機能が低下し、高次脳機能障害が生じる可能性があります。
- 疾患や病気: 神経変性疾患(例: アルツハイマー病、パーキンソン病)、脳腫瘍、脳炎、脳出血などの疾患や病気も高次脳機能障害を引き起こす原因となります。これらの疾患が脳の機能を妨げるため、認知機能や言語機能などが低下する可能性があります。
- 神経発達障害: 神経発達障害(例: 自閉症スペクトラム障害、注意欠陥多動性障害)も、高次脳機能の障害を引き起こす原因となります。これらの障害は、脳の発達の過程で問題が生じるため、認知機能や社会的スキルに影響を与えることがあります。
- 薬物やアルコールの乱用: 長期間の薬物やアルコールの乱用は、脳の機能に損傷を与えることがあります。特に、アルコールや一部の薬物は、記憶や注意力などの高次脳機能に影響を与える可能性があります。
高次脳機能障害の症状
高次脳機能障害は、脳の高次機能に障害があるため、多岐にわたる症状が現れます。以下に、一般的な高次脳機能障害の症状のいくつかを挙げてみます。
- 言語障害: 話す能力や理解能力の低下。これは、単語の選択の困難、文章の構造の理解の困難、または流暢性の低下として現れることがあります。
- 記憶障害: 新しい情報の獲得や保持に困難が生じることがあります。短期記憶や長期記憶の問題が含まれます。
- 注意力の低下: 注意を集中して維持する能力が低下し、簡単に気を散らすことがあります。特定の作業やタスクに集中するのが難しくなることがあります。
- 判断力の低下: 社会的な状況を適切に理解し、適切に対処する能力が低下します。これにより、社会的な交流や人間関係に問題が生じることがあります。
- 実行機能の障害: 計画を立てたり、目標を達成するための適切な行動をとる能力が低下します。組織性や自己調整能力に問題が生じることがあります。
- 問題解決能力の低下: 複雑な問題に対処する能力が低下します。適切な戦略を立てることが難しくなります。
- 情緒や行動の制御の問題: 情緒の安定性に問題が生じ、感情のコントロールが難しくなることがあります。また、衝動的な行動や社会的なルールに反する行動が増えることもあります。
高次脳機能障害は完治するの?
高次脳機能障害は、脳の高度な働きに問題がある状態です。この状態では、記憶力、言葉の理解や話す能力、計画を立てたり注意を集中する能力などが影響を受けます。
この障害は、一度発生すると完全に治ることは難しい場合が多いようです。しかし、適切な治療やリハビリを受けることで、症状を軽減し、日常生活での機能が改善できます。
ドラマ366日 高次脳機能障害と高次機能障害の違いは?
次に、高次脳機能障害と高次機能障害の違いについて解説します。
高次脳機能障害と高次機能障害の違い
「高次機能障害」と「高次脳機能障害」は非常に似ていますが、微妙な違いがあります。
「高次機能障害」は、一般的に認知機能の障害を指します。これには、記憶、言語、判断、計画、実行などの高次の脳の機能が含まれます。この用語は、特定の脳の損傷や疾患によって引き起こされる一連の症状を表すために使われます。
一方、「高次脳機能障害」は、脳の機能に直接関連する障害を指します。これには、特定の部位の損傷、疾患、または神経変性疾患によって引き起こされる高次機能の障害が含まれます。この障害は、脳の特定の部位の損傷や機能の喪失によって引き起こされる場合があります。
簡潔に言えば、「高次機能障害」は認知機能の障害全般を指し、原因は脳の損傷や疾患など様々です。一方、「高次脳機能障害」は、特定の脳の損傷や疾患によって引き起こされる高次機能の障害を指します。
遥斗は、事故によって高次脳機能障害が引き起こされました。
ドラマ366日 遥斗の症状と考察
第5話での遥斗の状況について、解説します。この解説には、ネタバレを含みますので、以下を読み進める際はご注意下さいね。
遥斗に出ている症状は?
遥斗は、けいれん発作の予防薬の投与によって、覚醒に影響を及ぼしたと考えられるようです。覚醒した遥斗は何がなんだか分からない状態で、おびえたような表情をしています。覚醒したての遥斗は、自分のことすらわかっていません。
医者から伝えられた障害は以下の2つ。
軽度の右半身麻痺
エピソード記憶の障害
エピソード記憶とは
個々の人が経験した特定の出来事や体験に関する記憶のことを指します。つまり、自分自身がある場面や状況を経験したり、感じたりしたことを記憶する能力
遥斗は今後どうなっていく?
右半身の麻痺については、懸命なリハビリにより、随分と回復の兆しが見えてきました。スプーンでご飯を食べることや歯ブラシも難しい感じでしたが、リハビリ開始後1か月でマウンテンバイクをこぐところまで回復していたので、今後はさらに回復しそうです。
問題は、エピソード記憶の部分。自分のことさえもわかってない状態でしたが、5話の終わりには父親のことは思い出すことが出来ました。明日香のこともわからないながらに、「大切な存在の人」であることは感じている描写もありましたね。
第6話の予告では「家族と幼馴染のことは思い出したようだ」というセリフがありましたので、この先も順調に回復していくことと予想されます。
しかし、この「家族と幼馴染のこと」の中に、明日香が含まれているかどうかは微妙なニュアンスだなぁと感じました。
明日香のことは最悪思い出さなくてもいいから、ここから新たに2人で思い出を重ねていく、、、というストーリー展開を期待します!
まとめ
遥斗の障害が高次機能障害ではなく、「高次脳機能障害」であることが判明しました。第5話では、覚醒した遥斗の辛い気持ちがビシビシ伝わってくる内容で、とても苦しかったです。でも、寝ているだけの日々から、会話が出来るまで回復した遥斗を、周りのみんなが温かく見守っている様子が、とてもほっこりしました。明日香役の広瀬アリスさん、どの衣装もとっても似合っていて素敵だなぁと感じました。
第6話が早くも待ち遠しいです!